こんにちは!業務・工業課のこいけです。
本日は業務・工業課による「ボイラー水管理」WEBセミナーについてご紹介いたします。
蒸気を使用している工場の安定した操業を行うためには、蒸気ボイラーの安定的な運転が不可欠です。そのためには、ボイラー水の管理が大変重要になってきます。ボイラーの事故や故障事例のなかには水に起因しているものが多く含まれており、安全な運転を行うためには、それらのトラブルを回避することが肝要です。そこで、主にボイラーを取り扱う工場の皆さま向けに、ボイラーの水管理に関する不具合事例やその防止策等についての発表を行いました。
WEBセミナーの概要は下記の通りです。
【ボイラー不具合事例】
業務・工業課の鈴木さんより、水が起因となるボイラー障害である「腐食」、「スケール」、「キャリーオーバ」についての説明がありました。「腐食」の障害が起きてしまうと、ボイラ配管の穴あきなど、最悪の場合、ボイラの運転停止につながってしまいます。「スケール」とは水中の硬度成分がボイラ配管の内面に付着して、ボイラー効率低下や配管破損につながる障害です。「キャリーオーバ」はボイラ水中に溶解している塩類などがボイラ水の飛沫とともに工場内の蒸気系統に移行してしまう現象であり、工場製品の品質に悪影響を与えてしまう可能性があります。
【ボイラーの水管理】
私、こいけより、「ボイラーの水管理について」の説明を行いました。先ほど、鈴木さんより、発表のありました、「腐食」、「スケール」、「キャリオーバ」の障害に対する防止方法についての紹介です。「腐食」障害に対しましては、水中の溶存酸素除去、pH調整、ブローによる不純物除去が重要です。「スケール」の防止対策として、薬剤処理やブローの対応が必要になります。「キャリオーバ」の対策は、ボイラーに急激な負荷をかけずに安定した運転に努めたり、油脂分などの泡になりやすい成分除去が必要です。また、日常管理として定期的に水質管理を行い、目標水質を維持するための運用が大切です。
【ゼロケミ実現に向けた小型貫流ボイラの水管理について】
三浦工業㈱冨川様より、「ゼロケミ実現に向けた小型貫流ボイラの水管理について」説明がありました。「ゼロケミ」とは無薬品または省薬品で行う水管理方法で、蒸気の安全性向上や省エネ・省動力化につながるお客さまにとってメリットのあるシステムです。また、高純度軟水システムの説明があり、三浦工業㈱様の軟水技術とセンシング技術により無薬品でのスケール付着防止に威力を発揮する装置です。
今回のセミナーにつきましては、お客さまの工場にあるボイラー設備を大事に扱って頂き、工場の安定操業につなげるためにも、非常に重要なテーマです。今回のWEBセミナーにつきましては、定期的に開催する予定となっておりますので、是非、皆さまのセミナーへのご参加をお待ちしております。
ご参加いただいた皆さま、そして、ご協力頂きました三浦工業株式会社さま、ありがとうございました。